離職、失業、賃金の定義


離職、失業、賃金の定義(雇用保険法第4条2項から5項)

(1)離職

被保険者について事業主との雇用関係が終了すること

◎ 雇用関係

被保険者が、事業主の指揮命令を受けて労働を提供し、その対象として賃金を受ける関係をいう。

(2)失業(法4条3項)

被保険者が離職し、労働の意思及び能力を有するにもかかわらず、職業に就くことができない状態にあることをいう。

◎ 労働の意思

自己の労働能力を提供して就職しようとする積極的な意思をいう。

◎ 労働の能力

労働(雇用労働)に従事し、その対価を得て事故の生活に資し得る精神的、肉体的及び環境上の能力をいう。

◎ 職業につくことができない状態

公共職業安定所が受給資格者の求職の申し込みに応じて最大の努力をしたが、就職させることができず、また本人の努力によっても就職できない状態をいう。

(3)賃金(法4条4項、5項)

賃金、給料、手当、賞与その他名称のいかんを問わず、労働の対象として事業主が労働者に支払うものをいい、通貨以外のもので支払われるものであって厚生労働省令で定める範囲外のものは除かれる。

  • 雇用保険法上の賃金は概念的には労働基準法の賃金と同様であるが、運用(徴収法)上は退職金、結婚祝金及び死亡弔慰金について、就業規則等に定めがある場合であっても賃金とみなされない点で異なる。
  • 通貨以外のもので支払われる賃金の範囲は、食事、被服及び住居の利益の他、公共職業安定所長が定めるところによるとされており、その評価額についても、公共職業安定所長が定める(則2条)
  • 3箇月を超える期間ごとに支払われる賞与や臨時に支払われるものも雇用保険法上の「賃金」には含まれる。(「賃金総額」には含まれない)

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